1. はじめに
Power BI でレポートを作成していると、「2 つの指標を同じビジュアル上で重ねて表示したい」というケースは意外と多いですよね。たとえば 売上額(棒グラフ) と 前年比の推移(折れ線グラフ) を1つのビジュアルにまとめることで、利用者が“実績と傾向”を一目で把握できるようになります。
本記事では、Power BI で 2 つのグラフを重畳表示する方法を分かりやすく解説します。あわせて、100 万行を超える大規模データにも対応するポイントや、無料相談・セミナー情報などもご紹介します。
2. 2 つのグラフを重ねる方法
2-1. “組み合わせチャート”を使う
Power BI には「線と縦棒の組み合わせチャート」が標準で用意されています。これを使えば、以下のように棒グラフと折れ線グラフを1つのビジュアルで表現できます。
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[視覚化] から「線と縦棒のクラスタチャート」または「線と積み上げ縦棒チャート」を選択
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レポートキャンバスの右側(または左側)にある「視覚化」ペインから、該当アイコンをクリックします。
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[軸] と [列の値]、[折れ線の値] の設定
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例: 日付やカテゴリを「軸」に設定、売上金額を「列の値」に設定、前年比率や顧客数などを「折れ線の値」に設定すると、棒と折れ線が同じチャート上に表示されます。
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デザインを調整
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カラーやデータラベルの表示、Y 軸(縦軸)の最大値・最小値などを適宜カスタマイズして見やすいチャートに仕上げましょう。
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2-2. “複数のビジュアル”を重ねる小技
「組み合わせチャート」では表現しきれない複雑な場合、複数のビジュアルを重ね合わせるテクニックもあります。
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2 つのビジュアルをそれぞれ作成
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例: 棒グラフ、折れ線グラフをそれぞれ独立して作る。
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背景を透明(または適度な透過)に設定
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右サイドバー(または書式設定)で、ビジュアルの背景色を**「なし」あるいは「透明度」**を上げて設定。
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重ね合わせて配置
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レポートキャンバス上で、2 つのビジュアルをドラッグし、サイズを合わせてぴったりと重ねます。
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必要に応じて「前面へ移動/背面へ移動」
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ビジュアルを選択し、右クリックメニューや [形式] → [配置] から前面/背面を調整し、見た目を整えます。
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この方法は少し手間がかかりますが、複数の X 軸や異なるチャートタイプを組み合わせたい場合などに有効です。ただし、軸のスケールやフィルターの設定がそれぞれのビジュアルでずれていないかを確認してください。
3. 100 万行を超える大規模データを可視化する際のポイント
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前処理(不要列・重複データの削除)
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2 つのグラフを重ねる前に、Power Queryでデータを整理し、読み込みを軽くしておくのがベストです。
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集計レベルを工夫
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100 万行を超えるデータをすべて棒グラフで表示すると、視覚的に見づらい上にパフォーマンスも低下します。
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日次データを月次・週次へ集計したり、フィルターを使って必要な範囲だけを表示するとスムーズに可視化できます。
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DAX 関数で指標をまとめる
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CALCULATE
、FILTER
、SUMX
などを活用し、必要な指標をメジャー化しましょう。あらかじめメジャーを用意しておくと、複数の視覚化へ柔軟に活用できます。
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4. もし困り事があるなら、まずは無料相談
「棒と折れ線を一つのチャートにまとめたい」「大量行データでエラーが出てしまう」「CSV の複雑なパースをどうすればいい?」など、Power BI や Power Automate を活用する上でのお悩みはぜひご相談ください。
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6. まとめ
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2 つのグラフを重ねるには、標準の「組み合わせチャート」や「複数ビジュアル重畳」が有効
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100 万行を超える大規模データでも、前処理・集計レベルの工夫・DAX メジャー化で軽快に可視化
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棒グラフと折れ線を同じビジュアルで表示したり、異なる種類のチャートを重ねたりすることで、1 つの画面に多くの情報を凝縮できます。ぜひ本記事のポイントを活かして、より見やすく、より分かりやすいレポートを作成してみてください。
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