Power BI で表示単位を変更する方法|わかりやすいレポートで伝わる分析を

Power BI は強力なデータ可視化ツールですが、数値が多くなるほど、単位を「万」「千」「百万」などに切り替えたいケースが増えます。また、大きな桁数をそのまま表示すると、視認性が悪くなるうえに誤読のリスクも高まります。この記事では、「表示単位」 を変更する方法と、その際に気をつけるべきポイントをご紹介します。


1. 表示単位とは?

表示単位 は、例えば「123,456,789」という数値を「123M」や「1.23億」のように省略形で表すための設定です。

  • 「百万単位(M)」で表示すると、大きな数値を見やすくできる。
  • 金額であれば「万円」「千円」など、ビジネス慣習に合わせて変換すれば理解しやすい。

単位を適切に設定することで、ダッシュボードをひと目で把握できるようになり、レポート利用者の意思決定がスムーズになるメリットがあります。


2. 標準の表示単位を設定する方法

1) ビジュアルの書式設定から変更

  1. 対象となるビジュアルを選択

    • 棒グラフ、カード、テーブルなど、数値を表示しているビジュアルをクリックして選択します。
  2. [書式] ペインを開く

    • Power BI Desktop の [ビジュアル化] → [書式] タブ、または新しいフォーマットペインを使用します。
  3. 軸やデータラベルの「表示単位」を設定

    • 「Y 軸」または「データラベル」のセクションに、「表示単位」 という項目があります。
    • プルダウンで「自動」「なし」「千」「百万」「十億」などを選択。
    • 「小数点以下の桁数」も、ここで設定すればより見やすくできます。

2) カードビジュアルでの例

  • カードビジュアル の場合は、[表示単位] という項目がラベル設定に含まれています。
  • 「自動」のままだと、Power BI が最適だと判断した単位に自動調整されますが、明示的に「百万」や「千円」などを指定したほうが分かりやすいケースも多いです。

3. 自由度を高めるカスタム書式設定

FORMAT 関数 (DAX) を使う方法

より細かい単位変換や、通貨記号の追加などを行いたい場合は、DAX の FORMAT 関数を使って 計算列メジャー の出力を文字列としてフォーマットすることが可能です。

DAX
Formatted Sales =
FORMAT(
[Total Sales],
"#,0.00,,\M"
)

この例では、百万 (M) 単位 で小数点以下 2 桁まで表示したい場合などに使用できます。ただし、文字列になるため、数値としての集計やソートがしにくくなる点は注意が必要です。

「万円」や「千円」のような日本独自単位の利用

  • FORMAT 関数で「#,0.00,,”万円”」のように直接文字列を結合するアプローチも可能。
  • たとえば # の部分を工夫することで、桁区切りや少数点の桁数を微調整できます。

4. 注意点・よくあるトラブル

  1. 数値扱い vs. 文字列扱い

    • ビジュアルの書式設定は基本的に数値のまま単位を省略しているだけなので、フィルターやソートの際に数値として正しく扱えます。
    • 一方、FORMAT 関数で強制的に文字列へ変換すると、数値の並び替えなどがうまくいかなくなる場合があります。
  2. カスタム書式と自動書式のバッティング

    • ビジュアル側で「自動単位」を設定しているのに、DAX 側でカスタム書式を指定すると表示が混乱することもあります。どちらかに統一するのがおすすめです。
  3. 通貨単位との組み合わせ

    • 金額であれば「¥」「$」「€」などと合わせて表示するケースが多いですが、文字化けや環境差異が発生する場合も。実際に Power BI サービスで表示テストを行いましょう。
  4. データの粒度

    • 「四捨五入しても問題ないか」「小数点何桁まで必要か」をビジネス要件に合わせて調整することが重要です。適切な粒度でないと、意思決定で誤認や混乱が生じるかもしれません。

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まとめ

Power BI で数値を見やすくするための「表示単位」設定は、ユーザーがデータを一瞬で理解できるようにする重要なポイントです。

  • ビジュアルの書式設定で簡単に「千」「百万」「十億」などを選択可能。
  • より柔軟なカスタマイズが必要であれば、DAX の FORMAT 関数を活用して自分好みの単位や小数点桁数を設定できます。

ただし、文字列変換すると数値処理に影響が出る場合があるため、目的に応じて使い分けましょう。単位を整えることで、レポートの分かりやすさは格段に向上します。もし導入やスキル習得で困り事があれば、無料相談やセミナーを活用しながら、一歩先の Power BI 活用へ進んでみてください。

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