Power BI レポートを Web ページに埋め込む方法|公開・限定共有で活かせる手順と注意点

Power BI で作成したレポートを、社内ポータルサイトや公開 Web ページに埋め込めば、閲覧者はわざわざ Power BI サービスにアクセスしなくても、すぐにビジュアルを確認できます。社内だけに限らず、顧客や取引先に見せたい場合にも便利です。この記事では、Power BI レポートを Web ページに埋め込む方法と、その際に気をつけたいポイントをわかりやすく解説します。


1. Web ページへの埋め込み方法:大きく分けて 2 種類

  1. パブリックな埋め込み

    • 「Web に発行 (Publish to web)」 機能を使い、インターネット上に誰でも閲覧可能なリンクまたは埋め込みコードを取得。
    • 認証不要で、ユーザーは URL さえ知っていればレポートを閲覧できる。
    • 内部データが含まれる場合は、機密漏えいのリスクがあるので注意。
  2. セキュアな埋め込み (組織内限定)

    • 「Embed in SharePoint Online」「Power BI Embedded (Azure)」 を利用して、組織外に見せたくないレポートを安全に埋め込む。
    • Microsoft 365 グループや Azure Active Directory でユーザー認証を行い、閲覧権限をコントロールできる。

2. 「Web に発行 (Publish to Web)」で埋め込む手順

  1. Power BI サービスでレポートを開く

    • [レポート] ビューから共有したいレポートを表示。
  2. [ファイル] → [Web に発行] を選択

    • 「Web に発行 (Publish to web)」ダイアログが表示される。
    • 注意点として、この機能は組織の管理者が無効化している場合もある。
  3. 埋め込みコードを取得

    • 推奨サイズなどを選び、生成された埋め込み用 HTML コードまたは URL をコピー。
    • 例:<iframe width="800" height="600" src="https://app.powerbi.com/view?r=XXXX" frameborder="0"> ... </iframe>
  4. Web ページの HTML 内に貼り付ける

    • CMS(WordPressなど)や HTML の <body> タグ内に、先ほどコピーした <iframe> コードを貼り付けるだけで表示可能。

注意点

  • 埋め込みコードを使うと、だれでも その URL を知っていればアクセスできます。機密情報を含むレポートでは利用を避けましょう。
  • 「Web に発行」は無料ユーザーでも可能ですが、一度公開すると検索エンジンなどで見つかるリスクもあるため、慎重に設定する必要があります。

3. 組織内限定での埋め込み方法

SharePoint Online への埋め込み

  1. SharePoint サイトを開く

    • 組織内ポータルとして SharePoint を利用している場合、サイト上で埋め込みが簡単。
  2. [編集] → [Web パーツの追加] → [Power BI] パーツを選択

    • 実装後に、「埋め込みたい Power BI レポートの URL」または「レポート選択画面」を設定して完了。
  3. Microsoft 365 グループや権限設定

    • SharePoint にアクセス権がないユーザーには見えない仕組み。機密レポートでも、アクセスコントロールを正しく行えば安全に共有できる。

Power BI Embedded (Azure) を使う

  • Azure で Power BI Embedded サービスを構築し、カスタムアプリケーション内にレポートを埋め込む方法。
  • ユーザー認証や課金モデルなど柔軟に設定可能だが、中級以上の開発スキルが必要。企業独自のポータルや SaaS にレポート機能を統合したい場合に向いている。

4. 埋め込みでよくあるトラブル

  1. レポートが表示されない / 権限エラー

    • 組織内限定の埋め込みでは、SharePoint や Power BI の閲覧権限を正しく設定する必要がある。
    • 外部ユーザーを含む場合は、ゲストアカウントや B2B コラボレーションの設定を確認。
  2. サイズや解像度の問題

    • <iframe> の width や height を適切に設定しないと、レポートがスクロールバーだらけになったり、縮小されすぎたりする。
    • レスポンシブデザインを意識した設計が必要。
  3. 更新タイミング

    • レポートのデータセット更新が定期的に行われているかどうかを確認。自動更新の設定がないと、埋め込んだレポートも古い情報のままに。
  4. アニメーションやフィルターが使いにくい

    • 埋め込み先のページによっては、Power BI のインタラクティブ機能が制限される場合がある。
    • テスト環境でフィルターやドリルダウン操作が問題なく動作するか確認。

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まとめ

Power BI レポートを Web ページに埋め込むと、ビジュアルを手軽に公開したり、社内ポータルからダイレクトにレポートを閲覧できる利便性を得られます。

  • 「Web に発行 (Publish to web)」 を使えば簡単に URL や <iframe> コードが得られますが、だれでもアクセス可能になるリスクがある点には要注意。
  • 組織内限定の埋め込み なら、SharePoint Online や Azure Power BI Embedded を利用してセキュアに運用できます。

埋め込み後のデータ更新や認証管理、画面レイアウトなど、運用面での検討事項も多いですが、上手に活用すればデータ活用を大きく加速できるでしょう。もしスムーズに進められない場合は、無料相談やセミナーを活用し、専門家の知見を取り入れてみてください。

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