はじめに
Tableauは世界中で利用されているBI(Business Intelligence)ツールであり、データ分析や可視化において非常に強力です。しかし、環境の変更やライセンス契約の終了、新しいバージョンへの移行などの理由から、アンインストール(削除) が必要になる場面があります。
特にTableau Desktopを利用している場合、バージョンアップや試用版終了後に正しくアンインストールしないと、ライセンスの再認識や残存ファイルの影響でトラブルが発生することもあります。
この記事では、Tableauのアンインストール方法を WindowsとMacの両方で解説 し、さらに注意点や実務でのベストプラクティスについて詳しく紹介します。
1. Tableauをアンインストールする主な理由
① 新バージョンへの移行
Tableauは四半期ごとに新しいバージョンをリリースしています。古いバージョンを削除して最新に移行する際にアンインストールが必要です。
② 試用版の利用終了
Tableau Desktopには無料トライアルがあります。試用期間が終了した後、不要になった場合にアンインストールします。
③ ライセンス管理
組織内で利用ライセンスを整理する際、不要なインストール環境を削除する必要があります。
④ 不具合や再インストール
アプリが正常に動作しない場合や再インストールが必要な場合、完全アンインストールしてから再導入するのが望ましいです。
2. WindowsでのTableauアンインストール方法
Windows環境では「アプリと機能」からのアンインストールが基本です。
手順
-
スタートメニューを開く
[スタート] → [設定] → [アプリ] → [アプリと機能] -
Tableauを検索
インストール済みアプリ一覧から「Tableau Desktop」または「Tableau Prep Builder」を探す。 -
アンインストールを実行
該当アプリをクリックし、「アンインストール」を選択。 -
アンインストーラを完了
画面の指示に従って削除を実行。数分で完了します。
補足:残存ファイルの削除
通常のアンインストール後も、設定ファイルやキャッシュが残る場合があります。必要に応じて以下のフォルダを手動で削除します。
-
C:\Users\<ユーザー名>\Documents\My Tableau Repository
-
C:\Program Files\Tableau
-
一部レジストリ情報(削除は注意)
3. MacでのTableauアンインストール方法
Macではアプリ削除と関連フォルダの削除を組み合わせます。
手順
-
Finderを開く
[アプリケーション] フォルダへ移動。 -
Tableauを削除
「Tableau Desktop」や「Tableau Prep Builder」をゴミ箱へ移動。 -
関連フォルダの削除
以下のフォルダを削除するとより完全にアンインストールできます。-
~/Documents/My Tableau Repository
-
~/Library/Preferences/com.tableau.Tableau-<バージョン>.plist
-
~/Library/Caches/com.tableau.*
-
-
ゴミ箱を空にする
これでアプリと関連ファイルが削除されます。
4. Tableau Server / Tableau Cloud の場合
デスクトップアプリではなく、サーバー環境でのアンインストールには別の考慮が必要です。
Tableau Server のアンインストール
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管理者権限でサーバーにログイン。
-
サービスを停止
tsm stop
コマンドでサービスを停止。 -
アンインストール実行
Windowsの「アプリと機能」から「Tableau Server」を削除。 -
残存ファイル削除(必要に応じて)
Tableau Cloud の場合
クラウドサービスのため「アンインストール」は不要です。利用契約を停止し、ユーザーアカウントを削除する形で運用終了となります。
5. アンインストール時の注意点
① ライセンスの解除
アンインストール前にライセンスを返却(deactivate)しておくと、別の環境でライセンスを再利用できます。
-
Tableau Desktop: [ヘルプ] → [ライセンスの管理] → [ライセンスの解除]
② レポジトリのバックアップ
「My Tableau Repository」フォルダにはブックマークや設定、カスタムカラーなどが含まれています。再インストール予定がある場合はバックアップを取っておくことを推奨します。
③ 複数バージョンの共存
Tableauは複数バージョンを同時にインストールできます。完全にアンインストールせずに新バージョンを入れる運用も可能ですが、不要バージョンは整理した方がトラブルを防げます。
6. 実務でのベストプラクティス
-
バージョン管理を明確にする
→ チームで利用する場合、誰がどのバージョンを利用しているかを管理し、不要環境は削除。 -
再インストール時のトラブル回避
→ 一度アンインストールしてキャッシュを消すと、ライセンスや環境設定の不整合を防げる。 -
アンインストール手順をマニュアル化
→ 情報システム部門が標準手順を整備し、ユーザーごとの作業を効率化。 -
クラウド利用との切り替え
→ Tableau Cloudへ移行する際は、Desktopを完全削除するのではなく「最小限残す」形も検討。
まとめ
Tableauのアンインストールは、単に「アプリを削除する」だけでなく、ライセンスや設定、残存ファイルの扱いまで考慮する必要があります。
-
Windows:アプリと機能から削除+関連フォルダを整理
-
Mac:アプリ削除+Libraryやキャッシュを削除
-
Server:サービス停止後にアンインストール
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Cloud:アカウント削除で対応
また、実務ではライセンス返却やレポジトリのバックアップが重要なポイントとなります。
正しい手順でアンインストールを行うことで、再インストール時のトラブルやライセンス管理の混乱を防ぎ、組織としても効率的なTableau運用を実現できるでしょう。
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