Tableau Publicのデータソースとは?基本から接続方法まで丁寧に解説!

1. はじめに|Tableau Publicで“使える”データとは?

Tableau Publicは、無料で利用できるデータ可視化ツールとして注目を集めていますが、「どんなデータが使えるのか?」「どうやって接続するのか?」といった疑問を持つ初心者も多いのではないでしょうか。

この記事では、Tableau Publicにおける「データソース」の基礎知識と接続方法について、わかりやすく解説していきます。


2. Tableau Publicに接続できるデータソースの種類

Tableau Publicは、無料版であるため接続できるデータソースに制限があります。基本的には以下の形式に対応しています。

✅ 対応している主なデータ形式(2025年時点)

データ形式 接続可否 特徴
Excel(.xlsx/.xls) 最も手軽。複数シートにも対応
CSV(.csv) 汎用性が高く、他ツールとの互換性も◎
テキストファイル(.txt) 区切り文字によるデータ処理が可能
Googleスプレッドシート △(条件付き) Tableau Publicからの設定で接続可能
JSON × Publicでは未対応(Desktop版のみ)
SQL系DB(MySQL, PostgreSQL等) × Tableau Desktopでのみ対応

ポイント: Tableau Publicでは「ローカルファイル」が中心。Google SheetsはWeb経由で制限付きながら接続可能。


3. データソースの接続方法|手順を詳しく解説

それでは、実際にTableau PublicでExcelやCSVファイルをデータソースとして接続する方法を見ていきましょう。

① Tableau Publicを起動

インストールが完了していれば、デスクトップアプリからTableau Publicを開きます。

② 「データ」から接続を選択

左側のパネルにある「接続」から、以下の形式を選択します:

  • Microsoft Excel(.xlsx/.xls)

  • テキストファイル(CSV)

  • Google スプレッドシート(設定が必要)

③ ファイル選択と読み込み

ファイルを選ぶと、データソース画面が開きます。ここでは以下のような作業ができます。

  • テーブル(シート)の選択

  • データのプレビュー

  • ジョインやユニオン(複数データの統合)

この時点でデータの構造を簡易的にチェックし、不要なフィールドや欠損データがないかも確認しましょう。


4. 複数のデータソースを統合したい場合は?

たとえば「売上データ」と「顧客情報」を別ファイルで持っていて、それを統合して可視化したいというケースは多いです。

Tableau Publicでは以下のような方法で複数のデータソースを統合できます。

✅ ジョイン(Join)

同じキー(例:顧客ID)を持つデータを結合できます。
ジョインタイプには以下のような種類があります:

  • 内部結合(Inner Join)

  • 左外部結合(Left Join)

  • 右外部結合(Right Join)

  • 完全外部結合(Full Outer Join)

操作方法: データソース画面上で、テーブル同士をドラッグして結合線を作成 → 結合条件を設定。

✅ ユニオン(Union)

同じ列構造のデータを「縦に」繋げるイメージです。複数月のCSVファイルなど、期間ごとのデータをまとめたいときに便利です。

操作方法: 同じフォルダにあるCSVを複数選択してドラッグ&ドロップ → 自動的にユニオンが作成される。


5. Googleスプレッドシートとの接続(2025年最新)

Tableau PublicでもGoogle Sheetsとの連携が可能です。ただし、一部制限があるため注意が必要です。

接続方法(初回設定):

  1. https://public.tableau.com にアクセスし、Googleアカウントと連携

  2. Googleスプレッドシートに接続」を選択

  3. アカウントを選択し、必要なシートを選択して読み込み

注意点: Google Sheetsの接続はインターネット環境が必須。また、公開状態にしておくことで、他の人と共有しやすくなります。


6. データの前処理はどうする?Tableauでの編集操作

Tableau Publicでは、データ取り込み後に軽度の前処理(加工・整形)を行うことが可能です。

代表的な編集項目:

機能 説明
列の並び替え フィールド名のドラッグで変更
新しい列の作成 計算フィールドで新規作成
不要な列の削除 チェックを外すだけで簡単に
データ型の変更 「ABC」や「#」などのアイコンをクリック

これらの編集操作をしっかり行っておくことで、グラフ作成時のトラブル(値の誤読やソートエラーなど)を防げます


7. データを使った可視化ステップ

データソースを接続・整形したら、いよいよ可視化作業に入ります。以下の手順でスムーズにグラフ作成ができます。

ステップ1:ワークシートを開く

データの準備が終わったら、「シート1」をクリックしてグラフ作成画面に移動します。左側に表示されているのがフィールド(列名)です。

ステップ2:項目をドラッグ&ドロップ

  • 「列」へ:数値データやカテゴリ

  • 「行」へ:時間軸や属性情報

例えば「月別売上グラフ」を作りたい場合は、「月」を列へ、「売上」を行へドラッグするだけで、棒グラフが自動で生成されます。

ステップ3:グラフの種類を変更

画面右上にある「Show Me(ショーミー)」をクリックすると、利用可能なチャートの種類が表示されます。

  • 棒グラフ

  • 折れ線グラフ

  • 円グラフ

  • 散布図 など

適切なチャートを選ぶことで、データの傾向を直感的に伝えることができます。

ステップ4:マークカードでデザイン調整

  • :属性ごとに色分け

  • サイズ:売上高などの数値で可視化

  • ツールチップ:マウスオーバーで表示される情報の設定

これにより、グラフに深みが生まれ、見る人に強い印象を与えることができます。


8. よくあるトラブルと対処法

Tableau Publicのデータソース活用中に起こりやすい問題と、その対処法を紹介します。

トラブル①:値が正しく表示されない

原因:データ型の不一致やNULL値

  • 数値のはずが文字列になっている

  • 日付の形式がバラバラ

対処法:

  • データソース画面で「ABC」「#」「カレンダー」などのアイコンを確認し、正しい型に変更

  • NULLが多い列は削除やフィルター処理で除外。


トラブル②:データソースの更新が反映されない

原因:再読み込みされていない

Tableau Publicはローカルファイルの更新を自動では反映しません。

対処法:

  • ファイルを更新した後、**Tableau上で「データソースの更新」**を手動で実行する。


トラブル③:Googleスプレッドシートに接続できない

原因:権限エラー、URLの間違い

対処法:

  • スプレッドシートの共有設定を「リンクを知っている全員」に変更。

  • Googleアカウントの認証を再実行。


9. より効果的に使うための「データソース設計」のコツ

Tableau Publicは簡単に使える反面、「データ設計」によってグラフの精度や可視化の幅が大きく変わります。以下の3つの観点を押さえておきましょう。

① データは「縦持ち(ロング形式)」に整える

集計やフィルターがしやすく、Tableauとの相性も良いです。

日付 商品カテゴリ 売上
2025/01 家電 10000
2025/01 食品 5000

このように、**「項目を列に並べず、値を一列で持つ」**形がベストです。


② 一貫性のあるデータ型にする

  • 数値データに文字列が混じっていないか

  • 日付形式が統一されているか

データ型の不統一は、分析エラーの元です。Excel側での前処理を心がけましょう。


③ IDカラムを必ず設ける

「ユーザーID」「製品コード」などの一意なIDを設けておくと、ジョインや分析のときに非常に便利です。


10. Tableau Publicデータソースの活用事例

以下は実際にTableau Public上で共有されているデータソース活用事例です。

事例1:地域別の売上分析

  • CSV形式の売上データをTableauに取り込み、都道府県別に色分け。

  • 売上上位5位・下位5位を自動ハイライト。

事例2:アンケート結果の可視化

  • Googleスプレッドシートで集計したアンケート結果を読み込み。

  • 円グラフやヒートマップで傾向を一目で把握。

事例3:SNS運用のレポート

  • Twitter APIから取得したCSVを可視化。

  • 投稿数・いいね数・インプレッション数の月次推移を表示。

これらの事例は、Tableau Publicの公式ギャラリー(https://public.tableau.com/gallery)で閲覧・参考にすることも可能です。


11. まとめ|Tableau Publicを使いこなすカギは“データソースの理解”から

Tableau Publicは、無料で高度なデータ可視化ができる非常に強力なツールですが、その力を最大限発揮するには、データソースの設計・接続・整形の理解が不可欠です。

✅ 本記事の要点まとめ:

  • 対応するデータ形式はExcel、CSV、Google Sheetsが中心

  • 複数データの統合はジョイン・ユニオンで可能

  • 前処理とデータ型の整備が可視化のクオリティを左右する

  • トラブルは「型」「更新」「接続エラー」に注意

  • データ設計の基本は「縦持ち」「型の統一」「ID付与」

「見せる」データは、まず「整える」ことから始まる。
ぜひTableau Publicを活用して、あなたのデータを「伝わる形」に変えていきましょう。

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