Power BI で 3D グラフは作れる?カスタムビジュアルと注意点

1. はじめに

「見た目が華やかな 3D グラフを使って、データをインパクトある形で可視化したい!」—そんな要望は少なくありません。
一方で、Power BI の標準ビジュアルの多くは 2D 表現であり、ネイティブで 3D グラフを作成する機能は限られています。
本記事では、Power BI で 3D グラフを実現する方法や、その際の注意点をわかりやすく解説します。


2. Power BI 標準ビジュアルでの 3D 表現について

実は、Power BI の標準ビジュアル(棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなど)には、3D 表現を選択できる設定はありません。理由としては、3D グラフはデータの正確な比較を妨げる場合があるため、Microsoft が“より正確な可視化”を推奨している背景があります。

  • メリット: 見た目のインパクトがある

  • デメリット: バーの高さや円の大きさが3D の奥行きで錯覚を起こし、可読性が低下するリスクがある


3. カスタムビジュアルで 3D グラフを実現

3-1. Microsoft AppSource からのカスタムビジュアル

  • Power BI では、Microsoft AppSource という公式マーケットプレイスから無料・有料のカスタムビジュアルを追加できます。

  • 「3D」というキーワードで検索すると、3D 地図(Mapbox Visual、Globe Map など)や 3D 棒グラフ を提供するビジュアルがヒットすることがあります。

  • インストール手順:

    1. Power BI Desktop 上の [視覚化] パネル → 「…(省略記号)」 → [ストアからインポート]

    2. Microsoft AppSource 画面で「3D」などのキーワードを検索

    3. ビジュアルをインポート後、キャンバスに追加して利用する

3-2. サードパーティ製 3D Visual

  • 一部の企業が提供する サードパーティ製の 3D 可視化ツールを、Power BI に統合する方法もあります。

  • たとえば、R や Python のスクリプトビジュアルで 3D プロットを描画し、Power BI レポートに組み込む手法も存在します。


4. 3D グラフを使う上での注意点

  1. 可読性とユーザー体験

    • 3D 化によって見栄えはアップするかもしれませんが、ユーザーが数値を正確に読み取るのが難しくなる可能性があります。データの比較や傾向を捉えることが目的の場合は、2D グラフの方が適していることが多いです。

  2. 大規模データの負荷

    • 100 万行を超えるデータを 3D で一度に可視化すると、動作が重くなったり、描画が乱れたりする場合があります。

    • 要約テーブルフィルターを使って、必要な範囲のみ 3D グラフに落とし込むことを検討しましょう。

  3. 軸の歪み

    • 棒グラフなどを 3D 表現にした場合、奥行きが加わり、手前と奥のバーの比較がしづらくなる点に要注意。

    • 正確な分析・比較を重視するレポートには向かない可能性があります。


5. 100 万行を超えるデータを扱うには

  1. 前処理(不要な列の削除)

    • CSV や Excel などでデータ量が膨大な場合は、Power Query で必要な列のみ残し、重複や不要データを整理するとパフォーマンスが向上します。

  2. データモデリングの適切化

    • ファクトテーブルとディメンションテーブルをしっかり分け、効率的なリレーションを組むことで、大規模データの分析がスムーズになります。

  3. DAX メジャーの活用

    • CALCULATESUMXFILTER などの DAX 関数を用いて、必要な集計・指標を作成。

    • 巨大テーブルのすべてをビジュアル化するのではなく、メジャーで要約した情報を可視化するのがおすすめです。


6. もし困り事があるなら、まずは無料相談

3D グラフを使いたいがどう設定すればいい?」「大量の CSV を取り込んだら Power BI が重くなる…」「Power Automate との連携で自動化したい」など、Power BI やデータ活用のことでお困りなら、是非お気軽にご相談ください。


7. セミナーで学ぶ!DAX 関数の実践スキル

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8. まとめ

  • Power BI 標準機能では 3D グラフは用意されていないが、カスタムビジュアルや R/Python ビジュアルを活用すれば実現可能

  • 3D 表現は見た目のインパクトはあるものの、可読性や正確な比較には注意が必要

  • 100 万行を超えるデータでも、前処理・モデリング・DAX による要約などの工夫でパフォーマンスを維持

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「どうしても 3D で表現したい」「インパクト重視のプレゼン用に使いたい」という場合は、カスタムビジュアルを適切に導入すれば対応可能です。ただし、3D グラフ特有のデメリットを理解したうえで、用途に応じて最適なビジュアルを選び、Power BI でのデータ分析をさらに進化させましょう。

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