Power BI でデータモデリングを行う際に重要なのが、「数値データ型」の正しい選択です。
10進数 (Decimal) と 整数 (Whole Number) は、見た目が似ているようで扱いが異なる場合があります。
本記事では、Power BI での 10進数と整数の違いと選び方を解説します。さらに、もし困り事があるなら無料相談や、DAX 関数を学ぶ Power BI ハンズオンセミナーの情報もあわせてご紹介します。
1. Power BI における数値データ型の概要
Power BI (特に Power BI Desktop) では、主に以下のような数値データ型が存在します。
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整数 (Whole Number)
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小数点を含まない「整数値」を表現するためのデータ型。
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例: 1, 10, 100, -3 …など。
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小数 (Decimal Number / Fixed Decimal Number)
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小数点を含む「実数値」を表現できるデータ型。
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計測値や金額など、小数部が必要な場合に使われる。
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Power BI では、Decimal Number (浮動小数点型) と Fixed Decimal Number (固定小数点型) という設定も利用可能。
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2. 10進数 (Decimal Number) と 整数 (Whole Number) の違い
2-1. 小数部の取り扱い
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10進数 (Decimal Number):
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小数点以下を保持できるデータ型。
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例: 12.34, 0.99, 100.0, -45.6 …
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金額や売上高、割合など「端数」の生じるケースでよく使われる。
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整数 (Whole Number):
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小数点以下を切り捨て / 持たない値として扱うデータ型。
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例: 10, 20, -5 …
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個数、数量、ID、フラグなど、小数部が不要な場合に使われる。
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2-2. 計算精度とパフォーマンス
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小数 (Decimal) 型は、より多くのメモリと計算リソースを必要とする傾向があるため、大量データ処理の場合はパフォーマンスに影響する可能性があります。
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整数 (Whole Number) 型は、計算が軽量なので、演算や集計時の処理速度が速い場合が多いです。
2-3. ビジュアル表示や DAX 関数の動作
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小数 (Decimal) 型 を扱う場合は、グラフ表示で「小数点以下の桁数調整」が必要になることがあります。
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整数 (Whole Number) 型 は、小数点以下の調整不要でシンプル。ただし、金額や単価など端数が出やすい指標に使うと正確さを失う恐れがあります。
3. どちらを選べばいい? 選定のポイント
3-1. データの本質を考える
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「売上金額」「単価」「率」など、小数部が意味を持つデータは Decimal を選択。
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「数量」「個数」「在庫数」「フラグ」など、小数部が不要なデータは Whole Number を選択。
3-2. 値の範囲と精度要件
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金額や物理量の測定値は、特に精度を求められる場合が多いです。
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小数点以下がどれだけ重要か(円未満の金額があるかなど)で判断しましょう。
3-3. パフォーマンス考慮
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データ量が数百万行~それ以上になる場合、不要な小数型を避けてより軽量な整数型を使うとパフォーマンス向上が望めます。
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モデルを小さく保つために、そもそも小数点以下の値が入っていない列を Decimal 型にしないよう注意。
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まとめ
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10進数 (Decimal Number) は小数部を含むデータに適した型。金額や単価、割合など精度が求められる数値で使われます。
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整数 (Whole Number) は小数点以下を持たないデータに最適。数量や在庫数、ID などで利用し、パフォーマンスを重視するときに選ぶと効果的。
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不要な小数型を避けてデータ型を最適化し、モデルを軽量化すると、Power BI レポートの応答速度が上がり、ユーザー体験が向上します。
Power BI のデータ型を正しく理解・選択し、効率的にデータを可視化することで、より良いビジネスインサイトを得られます。ぜひ本記事を参考に、10進数と整数の違いを活かして効果的なレポートを構築してみてください。
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